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ラジオ聴いてないな~ [徒然]

 先日、通勤電車の中でふと気が付いた。「ラジオを聴いている人がいなくなったなぁ。」そう片方の耳だけにイヤホンをしている人はラジオを聴いていた。けれど、最近は両耳にイヤホンをしている人ばかりだ。そして、それはスマホに繋がっている。確かにラジオのアプリがあるようなので、ひょっとしたらラジオを聴いている人がいるかもしれないが、ほとんどの人は、音楽を聴いているか、動画を観ているか、ゲームをしているかだろう。

 かく言う自分も、車を運転している時くらいしかラジオを聴いていないが、10代、20代の頃は、AMの深夜放送、FMの音楽チャート番組などをよく聴いていた。そして、気に入った曲をエアチェックしてレコードを買うお金を節約したり、未知の曲やアーティストとの出会いを楽しんでいた。パイロットのアルバム「Morin Heights」やパティ・オースティンの「The Real Me」との出会いもラジオがきっかけだった。

 近年インターネットの発達に伴い、「検索する」ことが身近になった。そして、欲しい情報が一瞬のうちに集められ、スクロールするだけで見つけることができる。とても便利になったし、むしろ当たり前になり過ぎて、便利さを感じることすらなくなった。社会が変わったということだが、一方で何かを失った気がするのは、私だけだろうか?
 かつては、マスメディアと呼ばれる様々な媒体から発せられる多くの情報の中から、目当ての情報を探し出す。まるでトレジャー・ハンティングのようなことを一生懸命やっていた。そうして出会った情報は貴重であった。
 もちろん便利さで言えば、検索は遥かに便利だ。旧媒体のように要らない情報まで垂れ流される鬱陶しさもない。新聞を読まない、テレビを見ない人が増えているというのも解る気がするし、ましてや、ラジオを聴く人も少なくなっているのは容易に想像できる。
 しかし、只々便利さを優先し、欲しい情報だけを検索することで、予期しない出会いや新たな発見がなくなってしまうのは、少々残念な気がする。たまには、あえて不便さを感じながら、トレジャー・ハンティングするのもいいのではないだろうか。

 先年亡くなった義父は、晩年眼を患い視力を失った。その義父の楽しみは、落語のテープとラジオを聴くことだった。私も、もう少しラジオを聴き、義父との思い出と一緒に過ごしてみようと思う次第です。

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